随筆

(無題)

 暑中お伺い申上げます。忙殺のためとは申しながら慮外の御無沙御海容下さい。今年こそ是非席末に加えていただき久々に皆様に拝眉したいと念じております。東京立山会(私が相談役をさせられています)の立山登山、郷土訪門団体百七十人に加わり八月十日朝新宿発、松本から黒部ダム、立山トンネルを経てミグリが池近くで泊り、十一日登頂、下山、立山町の歓迎会に出て着富するので、これを機に墓参等もしたく二十日すぎまで滞県する次第で十八日の級友会を日程に入れています。東京にいる級友同志も中々会えません。誰か上京されるとそれを機に集まることが出来るのですが――。六月の魚高同窓会東京支部第二回総会で宇田和雄君の妹さんに会い、昔話をしたりして宇田君を偲びました。それにつけても竹内君の急死(不在中、川上嘉一君から電話電報あり、誰彼に電話したりしましたか)はショックでした。惜しいことをしたもんですね。いずれ拝眉の折方々、何分とも宜しくお願いします。お大事に。
――もし出来たら遺族ともの記念撮影が願わしいのですが、その費用も各自別々に負担することにして………。今日は広島原爆記念日、拙友の作曲家の葬式から帰宅しパンツ一つで寸稿に及びました。

掲載誌:『一枝十花』19号