くもる都(みやこ)を背(せな)にして
うねる峠(とうげ)を こえてたら
若葉(わかば)がくれに 山(やま)ばとが
元気(げんき)お出(だ)しと ないてたけ
芽(め)ぶく白樺(しらかば) あとにして
さわぐ笹原(ささはら) 分(わ)けてたら
光(ひか)る空(そら)突(つ)く 山山(やまやま)が
おいら真似(まね)ろと 冴(さ)えてたけ
青(あお)い尾瀬沼(おぜぬま) 前(まえ)にして
遠(とお)いひとの名(な) 呼(よ)んでたら
夢(ゆめ)みるよに 水(みず)ばしょが
希望(のぞみ)お持(も)ちと 咲(さ)いてたけ
掲載誌:『波涛』 1965年5月