「東条・北条・西条・南条のうた」


東条英機は かわいやつ
 ただ 懸命に やったげな
 いくさのみちを 一すじに
ようこそ 負けに してくれた
おかげで おいらは 丸持ちさ
 こっそり邸に 東条神社 建てよかな

北条早雲 えらいやつ
 ただ 一心に やったげな
 いくさのみちを 我武者羅に
ようこそ 勝ちに してくれた
おかげで 小田原 繁昌さ
 どっしり どこかに 北条神社 建てっかな

西条八十さん えらいひと
 ただ 真実に やっちょるな
 詩歌のみちを 一すじに
ようこそ ウケに しやっしゃる
おかげで みんなは しあわせさ
 どっさり そこらに 西条神社 建てたいな

(南条文雄氏の分は省略する)
―39・2・20午前2時、明翫外次郎“真相の街”社長と飲みて)

掲載誌:『詩と民謡 北日本文苑』第22巻 四月号 復刊43号 通巻143号 1964 早川孝吉氏追悼号
北日本文苑詩と民謡社