「眼② 早川嘉一君に贈る」


みえないもの 限りないものは
孤独に堪え切れず
時間にのって
ひょいと 空間を覗き 踊り出して 線になった 点になった
やれやれ と光と影を生む「形」に安坐している
――未来の根元の喚びごえが辿りついてくるまで
(三六・九・二・糸井川近い車中)

掲載誌:『詩と民謡』1961年11月号 19巻5号