古りし小城(こじろ)の 石段を
埋むと散りし 桜花
踏みて登れば 空遠く
雪かとまごう 雲のゆく
玉の杯 花うけて
黒髪長き 女(ひと)舞いし
高殿朽ちて いくとせか
柱のきずも なつかしき
はるか麓は 宵祭り
崩れし垣に 凭(よ)る蔦も
春装(よそお)えど 人の世は
何とてかくも 淋しきぞ
中山輝 作詩
黒坂富治 作曲
掲載誌:『詩と音楽と美術の集い』
掲載日:不明
古りし小城(こじろ)の 石段を
埋むと散りし 桜花
踏みて登れば 空遠く
雪かとまごう 雲のゆく
玉の杯 花うけて
黒髪長き 女(ひと)舞いし
高殿朽ちて いくとせか
柱のきずも なつかしき
はるか麓は 宵祭り
崩れし垣に 凭(よ)る蔦も
春装(よそお)えど 人の世は
何とてかくも 淋しきぞ
中山輝 作詩
黒坂富治 作曲
掲載誌:『詩と音楽と美術の集い』