①
この点を軸に空間は廻転し、時間をこぼす
この点は遠くから来た対立の窮極
①
その一点から影が円錐形に出発した
形が拡がりの裾に限界を喚んだが
限界など どこにもなかった
やがて虚しさだけが時間を貼ったとき
限界が影を包みはじめた
③
時間と空間が交わってこの一点になった
残された孤立の断面
その減りゆく年輪へとせり上がる海面
④
点は おしまいに点でなくなる
無限の凝縮だ
掲載誌:『詩と民謡』 昭和35年3月 2ページ
掲載日:1960.3.1
①
この点を軸に空間は廻転し、時間をこぼす
この点は遠くから来た対立の窮極
①
その一点から影が円錐形に出発した
形が拡がりの裾に限界を喚んだが
限界など どこにもなかった
やがて虚しさだけが時間を貼ったとき
限界が影を包みはじめた
③
時間と空間が交わってこの一点になった
残された孤立の断面
その減りゆく年輪へとせり上がる海面
④
点は おしまいに点でなくなる
無限の凝縮だ
掲載誌:『詩と民謡』 昭和35年3月 2ページ