「花園十六周年出版記念会に寄せて」


日和よし 人よし 酒よし
バラもよし
みんな 子供になって
ニコニコ

「花園」は
谷津遊園だけでなく
いつも みんなの胸に
咲いてる

献身の市原君と
手をくんで
胸を躍らせ
バラ園をゆく

日の丸の 小旗をふれば
いい子たち
白髪ふりふり
ついて来る 来る

今年また
今関女史のいうままに
カメラに入り
みんな嬉しげ

信じあい
心を結ぶ
「花園」の詩人はいいな
昔も今も

白に黄に 赤 黒などと
バラ咲いて
ほろ酔い気分
なお酔わしてる

バラは咲き バラは散りゆく
だが しかし
詩誌「花園」は
いつも満開

石黒嬢
「星見草がこれです」と
教えてくれて
みんな「なるほど」

小旗ふり
吉橋技師の命令を
伝えりや
老童 いそいそと来る

「花園」の「会記」を
誰が書いたのか
噴き出しながら
感嘆している

お礼状 出せずにいたに
主宰から
何かと呉れて
感謝 感謝

「丘越えて」
島田芳文 行つちもた
市原君よ
長く生きてよ

広瀬充 市原三郎
みな不死身
あやかりたいな
馬鹿なおれだが

日本の詩壇の三傑
市原と
近藤 恩地は
勲章ものだぞ

来年の五月も
みなに あいたいな
特に
市原三郎兄に

「体調を整え
今日に備えた」と
いう市原君に
瞼うるんだ

(新潟の近藤吐愁 京都の恩地淳一両君も健在で何より。全盲に近かつた早川嘉一君が死んで、小誌「詩と民謡」も故広瀬氏春君の「追悼号」を 松村又一氏らの追悼文をもらいながらまだ出せずにいる始末。思いながら忙しくて皆さんに失礼していて申しわけない。手紙代わりに即興の駄歌をご笑覧までに。
七月十九日

掲載誌:『花園』195 9月号 昭和48年9月1日発行 日本新短歌連盟会員作品集 現代語短歌集